政府が定めた1ヶ月の最低賃金は約8000円ですが、その仕事につける人は本当に一握りです。ほとんどの人たちは、小さな畑を耕してじゃがいもなどを作りなんとか暮らしています。
その畑もない人は、遠出をして薪やわらを集め、路上で売ったりしています。1ヶ月に1000円を稼ぐことも難しく、子どもがたくさんいても一日20円以下で暮らしています。
町で売られているものは、遠くの都市や南アフリカから大型トラックで運ばれてくるため、高額な運搬費用がかかってしまいます。そのため町で採れるカボチャやサツマイモの葉などは安いけれど、それ以外は日本より高かったりします。
肉や魚だけではなく、牛乳や米などはとても高価でめったに食べることができません。レタスですら日本と違い、数枚ちぎったものが15円で売られています。もちろん買う余裕はありません。人が食べ終わって捨てたマンゴーのタネや、さとうきびのカスなどを拾って吸ったり、腐った芋を集めて空腹を満たそうとする子供は、この町では珍しいことではありません。
最低賃金でも日本の10分の1以下なのに、基本的な生活用品の価格は日本と同じくらいです。日本とモザンビークのおおまかな物価を比較してみましたので、参考にして下さい。(栗山さやか)
基本的な生活用品 | 単位 | モザンビーク | 日本 |
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牛乳 | 1L | 320円 | 200円 |
チョコレート | 1粒 | 15円 | 15円 |
小さいりんご | 1個 | 45円 | 100円 |
卵 | 1個 | 18円 | 20円 |
コーラ | 1缶 | 100円 | 130円 |
中国産の醤油 | 1本 | 500円 | 100円 |
粉ミルク | 1缶 | 660円 | 300円 |
鉛筆 | 1本 | 4円 | 30円 |
ノート | 1冊 | 19円 | 100円 |
ブランケット | 1枚 | 500円 | 1000円 |
一番安い自転車 | 1台 | 7800円 | 9800円 |